【COLUMN】アフガンへ思いを馳せて

ブログ記事を更新するにあたり

意識的に時事問題へは触れないようにしています。

私の投稿した記事を

数ヶ月後にご覧になられる方もいるはずですので

お読みになられるタイミングによっては

時事問題が遠い過去になっている可能性があるからです。

いつご覧頂いても、その方にとってプラスとなるような

普遍的なものをお伝えしていきたいとの思いもあります。

ですが今回ばかりは

アフガニスタンについて少し綴らせて頂きます。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

9.11テロ事件を発端に

アメリカ軍によるタリバン一掃攻撃が始まったことから

アフガニスタンに関心を寄せる人々が増えたと思いますが

私もそのようなひとりでした。

物心のついた頃から、私は何故か寄付活動に興味を抱き

自分の出来る範囲内で地道に寄付を行っていました。

ユニセフのメンバーシップへ加入したり

利用額の一部がユニセフへの寄付に当てられるという

クレジットカードも長年使用していました。

それだけではなかなか満足がいかず

ワールドビジョンジャパンの方にも加入して

スリランカ人の裕福ではないひとりの少女へ

学費として毎月仕送りを行うことにもしました。

正義感とは少し違うかもしれませんが

困難な状況に置かれている子供たちの助けに

なることが出来ればとの志があったように思います。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

9.11テロ事件の起きた翌年

私はある新聞社へ派遣社員として勤務を開始しましたが

そこでアフガニスタンの現地取材を続けている

社会部記者の男性とお話しさせて頂く機会がありました。

正確には機会があったのではなく

私の方からお話しする機会を作りました。

記者K氏の元へ在日アフガニスタン人の男性が

度々面会に訪れていたことから、私は是非とも

アフガン情勢について直接聞いてみたいと思ったのです。

きっと、前述の志が大きな動機となり

「私に何か出来ることがあれば」との願いから

K氏に対して前のめりで色々なことを質問しました。

私の思いを汲み取ってはくれながらも

K氏はきっぱりとこう言い切ったことを思い出します。

出来ることは何もない

いまのアフガニスタンを救うことは誰にも出来ない

僕自身もアフガニスタンを取材しながら

記事を通して正しい情報を伝えることしか出来ない

K氏に突っ撥ねられたように感じ、同時に

自分の軽薄さを思い知らされたような瞬間でした。

それでも、しつこくめげなかった私は

K氏の元へ訪れていたアフガニスタン人の男性からも

様々なことを教えて貰いました。

この男性は恵まれた階級の出身であった為

20代の頃に祖国の将来へ見切りを付け

日本の大学に留学してきたとのことで

当時は大阪の有名大学で教鞭を取っていました。

日本人のあなたには想像出来ないだろうけれど

アフガンの人々はずっと弾圧され続けている

女性には一切の尊厳が与えられていない

民主主義とはほど遠い国なんだよ

「日本で平和に暮らしている自分を責めている」

このようにも言っていました。

同胞たちに何も出来ない自分が情けないと。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

K氏が数日後に再びアフガニスタンへ

取材に行く予定であることを知った私は

夜なべして必死に千羽鶴を折りました。

その頃通っていた日本語教師養成講座の

クラスメートたちにも協力してもらいました。

折り上がった千羽鶴を託すと

K氏は困った様子で苦笑いを浮かべました。

喜んで貰えるかどうか分からないけれど

どこかの難民キャンプで手渡すことにしよう

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

K氏の言葉を受けて、私はまたもや

自分の軽薄さや愚かさを実感させられました。

確かに、千羽鶴で誰かを救うことなど不可能だと。

それでも「思いのほか」と言えば良いのでしょうか

私たちの千羽鶴はひとりの少女へ

とびきりの笑顔をもたらしてくれたようでした。

荒地の青空の下、輝くような無垢な笑顔で

千羽鶴を抱きしめているアフガン少女の大きな写真を

K氏は私にプレゼントしてくれたのです。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

「タリバンがやって来る、もう外へは出られない」と

助けを求めて訴え叫ぶ女性たち

「いち早く国外へ」と

空港に詰め掛け飛行機へしがみつこうとする人々

胸が痛むという表現では言い表せない思いに

やるせなさや苦しみを覚える毎日です。

千羽鶴を受け取ってくれた少女は

もう成人している年齢となっているはずですが

無事にいてくれているのか

少なくとも最低限の安全だけは保障されているのか

そして、今でも千羽鶴を持ってくれているのか

(無事であれば、持ってくれていなくても良いのです)

決して楽観視は許されないものの

私たちは、アフガニスタンの行く末を

ただ見守ることしか出来ないのでしょうか。

大きな内戦や世界的な戦争へ発展しないことを

ひたすら祈るばかりです。

~ Une âme / Twinray ~

* ツインレイ、ふたりで紡ぐひとつの魂 * ツインレイの愛と試練、男性レイの心理について綴ります ツインレイセッションも承っております